福岡県みやま市のほほえみクリニック。小児科、新生児内科、アレルギー科、内科、プラセンタ療法、医療用ピアス他。

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夜尿外来
予防接種と健診について

夜尿外来

夜尿症に関するQ&A

Q:
どうして「夜尿」をするの?
A:
おねしょは、夜眠っている間につくられる尿の量と、その尿をためる膀胱の大きさとのバランスがとれていないために起こります。したがって夜間につくられる尿量が多すぎたり、膀胱が小さすぎたりするとおねしょになってしまうのです。
Q:
「おねしょ」と「夜尿症」は違うの?
A:
幼児期に、夜寝ている間におもらしをすることを「おねしょ」といいます。ですが、5~6歳を過ぎても月に数回以上、おねしょをすることを「夜尿症」といっています。夜尿症は6歳児の10~20%にみられるといわれています。
2歳で2人に1人、3歳で3人に1人、4歳で4人に1人、5歳で5人に1人・・・とおねしょをする子は大きくなるにつれて減ってきます。
Q:
「夜尿症」にはどんなタイプがあるの?
A:
夜尿症には「多尿型」、「膀胱型」、「混合型」の3つのタイプがあります。

◆多尿型
一晩の尿量はふつう200cc以下ですが、250cc以上ある場合を多尿型といいます。このタイプは、比較的身長が低く、二次性微(思春期の微候)も遅れがちで、習慣的に水分を多くとっている傾向があります。また、抗利尿ホルモンという、「尿を濃くして、尿量を少なくするホルモン」の分泌が夜間に低下しているケースがみられます。

◆膀胱型
膀胱が小さいため、おしっこをためる力が弱いのが特徴で、がまん尿量が少ない場合を膀胱型といいます。このタイプは、日中もおしっこが近く、冷え性を伴っていることが多い傾向があります。また、日中にパンツにおしっこを漏らしてしまうこともあります。

◆混合型
夜間の尿量が多く、しかも膀胱が小さい場合を「混合型」といいます。「混合型」は、多尿型や膀胱型より重症のタイプといえます。

Q:
多尿型と膀胱型を見分ける方法はあるの?
A:
多尿型か膀胱型かを見分けるためには次のような方法があります。

◆夜間尿量を測定
[1] まず寝る前にトイレに行き、膀胱を空にします。
[2] 紙おむつの重さを測定してから、おむつをして寝ます。
[3] 朝起きたとき、ぬれた紙おむつの重さを測定します。
[4] 朝一番のトイレに行って、尿量を計量カップで測定します。

※夜間尿量は、次の方法で算出します。
(朝のぬれた紙おむつ【g】-元の紙おむつ【g】)+朝一番の尿【cc】

◆正常の夜間尿量
・小学校1~3年生  200cc以下
・小学校4年生以降  250cc以下

◆がまん尿量を測定
学校から帰った後、家でおしっこをがまんさせ、もうだめだ、というときの尿量を測定します。
・小学校1年生  150cc以上
・小学校2年生  200cc以上
・小学校3年生  250cc以上

Q:
その他にはどんな検査が必要なの?
A:
夜尿のタイプを調べる検査のほかに、次のような検査が行なわれます。

◆一般的に行う検査とその目的「尿検査」
尿は全身の状態を知るバロメーターで、重要な情報を与えてくれます。尿たんぱく、尿糖、尿沈査(尿中に含まれる赤血球や白血球など)、尿浸透圧などを検査します。これは尿路感染症や糖尿病など、多尿をもたらす基礎的な疾患が夜尿の原因となっている場合があるからです。

◆必要に応じて行なう検査(1)「超音波検査」
排尿後の残尿をみたり、腎臓や膀胱の奇形に有無を調べる検査です。

◆必要に応じて行なう検査(2)「尿浸透圧」
腎臓から作られる尿の濃さの圧力をみる検査です。

Q:
日常生活でできる対策はあるの?
A:
家庭でできる対策として、次の5つのポイントが重要です。
[1] 無理やり夜中起こさない。(起こすなら、しっかり目を覚まさせ、自覚を持たせる)
[2] 水分のとり方に注意する。(朝・昼に多く、夕方から制限する。夕食は早めに!)
[3] 水寒さ(冷え症状)への対策をする。(寝る前にゆっくり入浴して身体を温める)
[4] 規則正しい生活リズムを確立する。(不規則な生活は夜尿を悪化させます)
[5] おしっこのがまん訓練。(ただし、無理して我慢しすぎないように)
Q:
どんなお薬があるの?
A:
お薬で治療を始める前に、まず生活指導をしっかり守ることが大切です。
そのうえで、薬物治療を受けると、薬の効果も出てきます。夜尿症の治療薬は大きく分けて次の3種類があります。

[1] 抗利尿ホルモン剤
尿を濃くして、尿量を少なくする作用を持つ薬剤で、点鼻して鼻の粘膜から吸収させます。

[2] 抗コリン(内服薬)
尿を多く膀胱にためられるように、膀胱機能などを安定させる薬剤で、がまん尿量を増大させます。

[3] 三環系抗うつ剤(内服薬)
もともとはうつ的な状態を明るくしてくれる薬剤ですが、抗利尿ホルモンの分泌を促す作用と抗コリン作用を併せ持ちます。
 症例によって上記の薬剤を単独、もしくはいくつかを組み合わせて用いますが、使う量や使用期間も年齢や症状によって異なります。

最後に
夜尿はありふれた子どもの症状です。もし夜尿があったとしても怒ったり責めたりしないで下さい。そして夜尿のなかった日はしっかりほめてあげましょう。おねしょをしなかったという事が自信に繋がりますので、家族全員が協力して「おねしょは必ずなおるんだよ」と安心させてあげましょう。


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